中小企業診断士試験科目、経営情報システムは大きく2つの領域に分けられます。
一つは、情報技術。
コンピュータのハードから、ソフトまで、その仕組みに関することです。
勉強していると、こんな知識が中小企業診断士に必要か?という疑問が生じるかもしれません。
この領域は2次試験とはまったく関係ありませんので、覚えてしまうのも一つの手です。
もう一つがITマネジメント。
IT活用の分野で、ここは中小企業診断士として必要な知識と言えます。
2次試験と多少は関係しますが、一次試験ほど細かい知識は問われません。
2次試験対策としては、IT導入の進め方やセキュリティなど、利用サイドとして基本的なことを押さえておけば大丈夫です。
得意科目か、苦手科目かで攻略のし方は違ってきますが、IT従事者であればそれほど学習時間をかけなくても60点以上は難しくありません。
特に情報処理技術者試験に合格している免除対象者は、あえて受験することをお勧めします。
60点未満の科目を補うことができるからです。
苦手意識のある人は足切り(40点未満)に合わない準備が必要です。論点を一つひとつ、ものにしていくことが結局は得点力を高めます。
表計算の条件式
SQL文
リレーショナルデータベースの正規化
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定番とも言えるこうした論点はじっくり取り組む必要がありますが、理解してしまえば、確実に得点に結びつけることができます。
大半の中小企業診断士試験対策のテキストは論点の網羅性を確保しながら、ボリュームを押さえようという方針で作られてます。
これは、冴えてる受験生にとってはありがたいのですが、苦手科目とする受験生にとっては個々の論点の説明が不足気味です。
読んだだけでは、分かったようで分かっていなかったりするわけです。
例えば、「クラウドコンピューティング」一つ取っても、ITに親しんでいる人は意味が分かれば論理的にそのメリットも分かります。
ですが、疎い人には分かりません。
こういう人は、ストレートな設問には答えられても、ちょっとヒネられると答えられないのです。
どうせ勉強するのであれば、
クラウドコンピューティングのメリット、
クラウドコンピューティングが台頭してきた背景、
クラウドコンピューティング導入時の課題、
クラウドコンピューティングの事例、
ぐらいは押さえておきたいところです。
そうすれば、試験の難易度が変動しようとも得点力は下がりません。
大切なのはリアル感です。
英字略語の意味をいくつ覚えたところで一点にもならないと肝に命じておきましょう。
副読本としてITパスポート試験対策本が良
分からないことは、インターネットで検索すれば詳しい解説はいくらでも得られますが、すべてをインターネットに頼るのは効率的とは言えません。
経営情報システムのレベルはITパスポート試験に近いので、この対策本を参考書として手元に置いて中小企業診断士のテキストを補うのも有効です。
ITパスポート試験のテキストは初学者向けに解説されているからです。
年度は問いません。古本で結構です。
むしろ厚い本を選んでください。
ただし、使い方を間違わないようにしてください。
あくまで、ITパスポートのテキストは中小企業診断士のテキストで扱われてる論点の理解を深めるためです。
中小企業診断士のテキストに載っていない論点をITパスポートの対策本で勉強するのは出題率の観点から非効率です。
統計学からの出題
公式の出題範囲にはなぜか載っていませんが、ほぼ毎年、統計学からの出題があります。
計算問題は出ないものの、用語の定義をまんま覚えているだけでは対応できないレベルです。
確実に得点するためには、じっくり取り組む必要があります。
概ね25問中の1問か、2問ですし、他の論点にも影響しない異質の分野なので、はなから捨ててしまうという戦略もありです。