中小企業診断士一次試験は科目合格制がとられています。
総点で合否を判定される一次試験で不合格になった人には、科目ごとに合否判定が行われます。
科目合格の基準
公式の受験案内には科目合格の基準としてこうあります。
科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
7科目すべて100点満点ですから、60点が科目合格ラインです。
「を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします」の部分は一次試験の合格ラインと同様、試験問題の難易度に応じて調整が図られる場合もあり得るということです。
実際、2016年の経営情報科目では受験生に一律4点が加点されました。
科目合格の有効期限
科目合格の有効期限は2年。
翌年とその次の年の一次試験まで有効です。
ですから、3年掛けて一次試験を突破することも考えられます。
たとえば1回目の一次試験で2科目合格し、2回目でさらに違う3科目に合格すれば、3回目の一次試験では残り2科目だけを受験し、その2科目ともに40点以上で、合計が120点以上あれば合格です。
科目合格による試験免除を使うか使わないかは自由
科目合格者がその科目の試験を免除されるためには一次試験の受験申込の際に申請する必要があります。
やり方は簡単で、一次試験の受験申込書兼振込依頼書に科目合格した科目と合格した年を記入するだけ。
試験の事務局が情報を持っていますから、有資格者による試験免除みたいな証明書の提出は必要ありません。
この申請をするかしないかは本人の自由です。
再び60点以上を取れる自信があれば、平均点のアップに寄与しますから受験した方が一次試験は突破し易くなります。
もちろん、逆に、もしその科目が40点を下回れば不合格となります。
また、一次試験に不合格となった場合でも、再び科目合格になれば、そこから翌々年の一次試験まで有効期間が伸びることになります。
あるいは科目合格にならなくても、昨年の科目合格であれば、その権利は失効しません。
来年の一次試験は試験の免除が受けられます。